バルサルタン(商品名・ディオバン)薬の臨床データの改ざんは氷山の一角?!

皆さん、ご存知ですよね。多くの方から問い合わせがおおくあります。
今、悪い意味で、大注目を浴びている、高血圧治療薬「バルサルタン(商品名・ディオバン)」の臨床データの改ざん。

産経ニュースより抜粋

降圧剤の臨床データ、人為操作を確認 京都府立医大が謝罪 製薬会社に有利な結果

高血圧治療薬「バルサルタン」(商品名・ディオバン)を使って京都府立医大の松原弘明元教授(56)らが行った臨床研究について、データに問題がなかったか検証している府立医大は11日、論文に使われた解析データが人為的に操作され、バルサルタンに有利な結果が出ていたとの調査結果を発表した。

調査では、臨床研究で対象にした約3千件の症例のうち223件のカルテを確認。論文のもとになったデータと比較したところ、カルテに記載がなかった病気が論文データでは存在するなどの不一致が34件あった。バルサルタンを使った場合、他の降圧剤に比べ脳疾患や心臓病のリスクが減ると結論付けられていたが、正しいデータを使った検証ではこうした結果は得られなかったという。

会見した府立医大の吉川敏一学長は「ご迷惑とご心配をおかけし、おわびする」と謝罪した。

松原元教授は今年2月、辞職。販売元の製薬会社「ノバルティスファーマ」(本社・スイス)の日本法人社員(当時)が肩書を明示せず、研究に関与していたが、府立医大は「誰がデータを操作したのか、意図的だったかどうかは分からない」としている。

この研究では、国内外の学術誌が論文6本を「データに問題がある」などとして掲載を撤回。府立医大のほか4大学でも同様の研究が行われ、同じ元社員が関わっていたことが判明しており、各大学が調査している。

<産経ニュースより>

謝罪じゃすまされない

本来、存在しない効果が、効果があるように臨床データを作ってしまうことがあってしまって良いのだろうか??
あっては絶対にならないことでしょう!

何年も長期で服用されている患者さんが沢山います。実は、「効果がなかった」なんて、ほんとありえないことだと思います。
今回の件でも、問い合わせが多くあります。非常に多くの人達が、お薬に対し、不信感を抱いています。

しっかりとした事実確認の調査を一刻もはやくすすめてほしいです。

本当に恐ろしいのは氷山の一角であること

一番恐ろしいのは、他のお薬でも、同じような事実が存在することです。
氷山の一角ではあってはなりません。今回の事実を機に、他社の薬についてもしっかりと調査をして頂きたいものです。

製薬会社は、自社の製品を医師に処方してもらえるよう、他社の同効薬と差別化したプロモーションの戦略をとります。これは、企業ですので、薬とはいえ、仕方ないことなのかもしれません。

ただ、実際に効果がないのに、効果があるように伝えてしまうのは、ありえません。
その「お薬」を、その「効果」に期待をして、命を託して、服用されている患者さんの気持ちを考えてもらいたいです。

 

 

この記事を書いた人

薬剤師のたまご、たまり場やくたま
薬剤師のたまご、たまり場やくたま
☆薬剤師のたまご、薬剤師のたまり場
☆2012年発足
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